「あなたの部屋で人が死んでいる」発見時に立ち去る男性が存在するも、未解決事件に
2013年6月26日夜、不可解な出来事が起こった。
大阪府堺市の市営団地で、当時46歳の男性が首を吊って亡くなっているのが見つかった。しかも、亡くなった男性は部屋の住人ではない。
部屋の住人男性の元に、見知らぬ男性から「あなたの部屋で人が死んでいる」という一本の奇妙な電話が。一体何が起こっているというのか。
事件の経緯と詳細
事件の発端は26日、遺体が発見された部屋に住む当時21歳の男性Aさんの元にかかってきた一本の奇妙な電話だ。
聞き覚えの無い声で、関東弁だったという。
Aさんは恐怖心を感じたのだろうか、すぐさま母親の元へと電話をかけることにした。しかし、Aさんからの電話を受け取ったのは、母親ではない。
ここから話の流れは、母親の内縁の夫から母親へ、母親から姉へ伝わり、最後は姉の夫に伝わるという、伝言ゲームのように母親家族の中を伝っていくことになった。
最終的に、話を聞いた姉の夫が同僚と一緒に、Aさんの部屋に向かうことにした。なお、この時、Aさんの所在は不明だったという。
現場を立ち去った謎の男
午後11時ごろ、姉の夫と同僚が、Aさんの部屋のチャイムを鳴らすと、見知らぬ40代ぐらいの男が顔を出し「確かにこの部屋には死体がある」と中に招き入れたという。
2人が中に入り確認すると、カーテンレールに電気コードを引っ掛けた状態で亡くなっている男性を発見。姉の夫はすぐに警察に通報したが、その間に見知らぬ男は姿を消していた。なお、この男性は現在も身元が分かっておらず、行方も掴めていない。
そして、Aさんとも連絡が取れなくなってしまったという。
警察は、連絡の取れないAさんを含めた親族5人が事件に関与している可能性があるとみて、事件と自殺の両面で捜査。しかし現在も、事件の続報は公表されていない。
亡くなった男性はいったい何者なのか。その後、亡くなった男性の身元、死因は警察から発表されていない。Aさんはどこに消えたのか。
大変に奇妙な事件である。なにしろ話が迷路のように入り組み、新聞記事を一読しただけでは、いったい誰が死んだのかさえよくわからなくなっている。そのくらい登場人物が複雑になっている。
そもそも、男性Aに「死体」の話を最初に伝えた「関東弁の男」は何者なのだろうか。会話は短いのに、どうして関東弁とわかったのだろうかという疑問も残る。
また、カギを握っていそうな男性Aだが、現在連絡が取れない状態だという。母親は「向こうから電話はかかってくるが、こちらからの電話には出ない」とテレビ朝日の取材に説明している。
事件の不可解な点
この話、奇妙な点がいくつもある。まず、遺体で見つかった人物はなぜ赤の他人はAの部屋にいたのか。
取材に母親が答えたところでは、「母親の『昔からの友達』で、今回はAが引っ越すため、その手伝いに駆りだされ、前日からAの部屋に泊まりこんでいた」のだという。ではその赤の他人は何者なのかという話になるのだが。
また、部屋の住人Aの元に「関東弁の男」から26日、奇妙な電話がかかってきたことが事件の発端だとなっているが、「あなたの部屋で、人が死んでいる」そう電話が関東弁の男から電話がかかって来た時、自分の部屋のことだから、普通なら飛んでいって確認するだろう。
それなのにAそれをせず、母親の内縁の夫一家に相談した。
ところが相談を受けた母親の内縁の夫一家も、なかなか部屋に行こうとしなかった。ちょうど伝言ゲームのように、「死体」話はたらいまわしになり、最終的に姉の夫が、同僚を伴い、A部屋に行くことになったという。
しかし、部屋にいた見知らぬ男性やAさんに電話をかけた人物に関しては、母親を含めて、親族5人全員分からないと答えたそうだ。
その後
ネット上では、姉の夫とその同僚がAさんの部屋を訪れた際に現れた、見知らぬ男性は「本当に存在していたのだろうか」という意見もある。
ほかにも、Aさんが部屋で亡くなっていた男性に関与していたのではないか、家族がそれを隠そうとしたのではないかという意見もあった。
なお、その後、事件についての報道、警察発表は一切ない。
Aさんがなぜ警察に通報しなかったのか、事件後どこに姿を消してしまったのか。また、Aさんの母親が取材に語ったことは事実なのだろうか。
不可解な謎だけが残ったまま、現在も事件は未解決のままだ。