事件・事故

名古屋スーツケース胎児遺棄事件

胎児の遺体をスーツケースに入れ、元交際相手勤務のホストクラブの前に放置

2020年4月11日夜、愛知県名古屋市中区栄の雑居ビル1階にあるホストクラブの入り口前通路で、スーツケースに入れられた胎児の遺体が発見された。

翌日12日、同市中区松原の風俗店従業員、金子遥容疑者(20歳)が死体遺棄容疑で逮捕された。

事件の詳細と動機

2020年4月11日夜、愛知県名古屋市中区栄4丁目にあるホストクラブに勤める、女性の元交際相手である男性従業員(22歳)から、「(店の前にある)スーツケースから異臭がする」と、愛知県警中署に通報が入った。

同署は、防犯カメラの映像などから犯人を特定し、中区松原の風俗店従業員、金子遥容疑者(20歳)が死体遺棄の容疑で逮捕された。

金子容疑者は、通報者の男性と以前に交際・同居しており、妊娠していることが分かったが、2019年12月に病院で胎児を中絶したとみられ、遺体は「自宅の部屋に置いていた」と供述している。

なお、胎児の遺体はガーゼにくるまれた上、茶色の段ボール(縦20センチ、横30センチ、高さ12センチ)に入れられ、紙袋に包まれた状態で赤色のスーツケースに入れられていた。遺体の一部は、既に白骨化しており、死後一か月以上が経過しているとみられた。

その後の司法解剖で、遺棄されていたのは「性別不明の妊娠5カ月程度の胎児」だと判明し、金子容疑者は容疑を認めている。

また、金子容疑者は事件前、男性に「あなたの子供だからあなたの勤務先に置いていきます」という内容のメールや、「(遺体を)あなたの元に届ける」という内容の電話をしており、スーツケースの中にも同じ趣旨のメモが入っていたことが明らかとなっている。

逮捕とその後

逮捕容疑は、2020年4月11日、愛知県名古屋市中区栄4丁目の「名妓ビル」1階にあるホストクラブの店舗入り口前の路上に、遺体が入ったスーツケースを置き去りにして遺棄した死体遺棄の容疑。

金子容疑者は「間違っていないです」と逮捕容疑を認めており、ホストクラブ従業員の男性との関連も含め、捜査が継続された。

不起訴へ

2020年5月1日、名古屋地検は不起訴処分にした。地検は処分理由を明らかにしていない。

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