上京中に自宅へ誘われ殺害、金品目的の犯行
2005年5月2日、千葉県で日焼けサロン店員の林瑞枝さん(19歳)が行方不明となった後、遺体で発見された。
父親を亡くして寂しい思いをしていた母親へ旅行をプレゼントするための下見として上京している最中であった。
犯人としてフリーターの長谷部泰輔(23歳)が逮捕された。
犯行の経緯や動機
犯人の長谷部はフリーターであり、パチンコ等で数十万に及ぶ借金を重ねていた。
当事件の2年前には埼玉県の女性をホテルに連れ込みキャッシュカードを奪って現金7万円を引き出して示談交渉、起訴猶予となっている。
当事件の被害者である林さんは青森県八戸市出身であり、3月に父親を亡くしたことをきっかけに宮城県加美町一本杉の日焼けサロンで働き始めた。
更に5月8日に母親へ旅行をプレゼントする予定を姉と立てており、ゴールデンウィークを使って4月29日に旅行の下見を兼ねて宮城県加美町から上京していた。
5月2日午前8時頃、長谷部はJR新宿駅東口に到着。午前10時頃に林さんへ声をかけて千葉県松戸市の自宅へ誘い出した。
長谷部は林さんのクレジットカードを盗み、刃物を突きつけて暗証番号を聞き出そうとしたものの抵抗されたため、3日に首を絞め殺害。現金1万2000円の入った財布を盗んだ。
当日、林さんは友人と買い物をした後に、新宿駅で知り合った男の人と遊びに行くと電話したのを最後に行方不明となった。
長谷部は林さんの母親へ電話を掛け、林さんから現金を盗まれたと偽って「弁償すれば告訴を取り下げる」として暗証番号を聞き出そうとした。
さらに警察を装って林さんの友人へ示談金名目で金を騙し取った。
6日、林さんと連絡が取れなくなったことで家族が新宿署へ捜索願を提出した。
5月7日に警察の捜索により柏市名戸ヶ谷の水田に遺棄されたスーツケースから女性の遺体を発見。
目撃情報から長谷部は死体遺棄の容疑で逮捕され、強盗殺人の容疑で再逮捕された。
判決とその後
東京地裁で開かれた一審にて長谷部は容疑を全面的に認め、検察側からは無期懲役が求刑された。
2005年11月10日、当事件の犯行は身勝手で愚かしいとして東京地裁裁判長から求刑通りの無期懲役が言い渡された。