事件・事故

大阪連続バラバラ殺人事件

女性を連れ込み殺害、金の交渉でトラブル

1985年5月から1994年3月までの約9年の間に大阪市で女性4人のバラバラ遺体と少女1人の遺体が発見された事件。

その後、犯人として鎌田安利(当時54歳)が逮捕・起訴された。

2005年7月8日に鎌田の死刑判決が確定、2016年3月25日に死刑が執行されている。

犯行の経緯や動機

犯人の鎌田は愛媛県で育ち、妻と死別した後に大阪市西成区へ移り盗品を飲食店の女性らに販売していた。繊細な性格で、客へ対して些細なことで逆上しやすい様子を見せていた。

1985年5月、鎌田は家出中であった主婦の東富佐枝さん(46歳)と飲食店で意気投合した後、自宅アパートへ連れ込み絞殺。遺体を解体して兵庫県神戸市の雑木林に遺棄した。

1985年6月、富田林市で4月に知的障害者施設を抜け出して通天閣付近で遊んでいた知念みどりさん(19歳)に鎌田が声をかけ、寿司屋に寄った後で自宅アパートへ連れ込み関係を持ったが、小遣い1万円を渡したところ少ないと言われたため殺害。遺体を解体して奈良県広陵町の竹薮に遺棄した。遺体は同月17日に発見された。

鎌田はグリコ・森永事件を模して怪人22面相と署名した文書を奈良県警高田署の署長宛てに送り、その1ヶ月後には行きつけのスナックで聞きこみがあったことを聞いて新幹線の使用済み切符を東京に行っていてため犯行は不可能とする文言と共に送り付けた。

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1987年1月、鎌田は大阪市住吉区で小学3年生の辻角公美子さん(9歳)をわいせつ目的で自宅アパートに連れ込むが、騒がれたため絞殺。豊能町に遺体を遺棄して公美子さんの家族へ身代金を要求する電話をかけた。

1993年7月、鎌田はホステスの須田和枝さん(45歳)を自宅アパートに連れ込み、関係を持とうとするも金の交渉を持ち出され、須田さんに貢いでいた鎌田は逆上して絞殺。遺体を解体して豊能町に遺棄した。

1994年3月、鎌田は大阪市中央区在住で鎌田の常連客であった飲食業の中野喜美子さん(38歳)を自宅アパートに連れ込み関係を持ったが金の交渉がこじれたため絞殺。遺体を解体して箕面市の山林に遺棄した。

1995年4月10日、鎌田は洋品店の倉庫から衣類を盗んだとして逮捕される。その後で鎌田の指紋が知念さん殺害の事件で警察に送られてきた文書から検出された指紋と一致して鎌田は5人の殺人事件を自供した。

遺体を解体したことに関して鎌田は隠蔽する目的ではなく、運搬しやすくする目的であったと供述している。

判決とその後

大阪地裁で鎌田の公判が開かれて鎌田は無罪を主張。遺体遺棄は頼まれたものと説明し、共犯がいると主張した。

1999年3月24日に地裁から鎌田へ死刑判決が下されて、身代金要求に関しては無罪判決となった。

身代金要求に関しては控訴審が開かれて2001年3月27日に一審の判決を棄却して有罪判決となった。

上告するも棄却されて2005年7月8日に鎌田の死刑判決が確定した。2016年3月25日に死刑が執行されている。

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